「なんとなく売れている気がする」は危ない|経営判断に必要な感覚と事実の切り分け方

「最近、お客様の反応がいい気がします」
「今月は調子がいい感じです」

社員からこういった報告を受けたとき、
そのまま信じて動いていませんか?
これらはすべて「感覚」の話であり、
事実とは限りません。

目次

「〜な気がする」は事実ではない

「〜と思う」「〜と感じる」「〜な気がする」は
すべて感覚ベースの表現です。

たとえば「来店数が増えている気がする」という報告でも、
実際に前月比を確認すると横ばいで、
印象に残る来客が続いただけ、ということはよくあります。

人間は、忙しく動いた日は「売れた」と感じやすく、
暇だった日は「売れなかった」と感じやすい。
感覚と数字はずれていることがあります。

経営の判断は数字が基本

売上、来客数、客単価、リピート率、利益率。
これらは感覚ではなく、事実として記録されるものです。

「売れている気がする」ではなく
「先月比で売上が8%増加している」。
数字にすることで、初めて「何が起きているか」が
明確になります。また、比較もできます。

「感覚でやってきたが、うまくいっている」
という経営者の方もいます。
その背景には長年の経験という膨大なデータがあります。
優れた経営感覚の裏側には、事実の積み重ねがあるのです。

社員からの感覚報告には要注意

「最近クレームが多い気がします」
「あの取引先、少し冷たくなった感じがします」

こういった報告を受けたとき、
すぐに動く前に一度立ち止まることをお勧めします。
「クレームが多い気がする」なら
実際の件数を先月と比較する。
数字で確認することで、感覚が事実と
一致しているかどうかが分かります。

「〜な気がします」という報告が来たときは、
「実際の数字はどうだった?」と
返す習慣をつけると、チーム全体の
数字意識が変わってきます。

それでも、感覚を捨てなくていい

数字には表れない情報が、感覚には含まれることがあります。

「あの取引先、数字は問題ないけれど
何か引っかかる感じがする」
こういった感覚は、数字が動く前の「予兆」を
捉えていることがあります。

感覚を採用するかどうかの判断基準は、
「その感覚に根拠を説明できるか」です。
「なんとなく」だけでは動かない。
でも「過去にこういう実績や経緯があって、こう感じた」と
説明できるなら、検討する価値があります。

感覚と事実を両方使う経営を目指す

経営判断は、感覚か事実かの二択ではありません。
数字を基本にしながら、感覚を補助的に使う。
この両輪で動かすのが理想です。

まず取り組めることは、売上・客数・利益率などの
基本的な数字を毎月必ず確認する習慣を作ることです。
一つの指標だけでも継続して見ることで、
変化に気づく力が育ちます。

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この記事を書いた人

竹岡良晃税理士。売上アップのパーソナルトレーナー税理士。中小企業の経営問題について、傾聴力を駆使して問題解決をサポートする活動を行っている。

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