確定申告シーズンも終わり、ようやく春の暖かい日が続くようになりした。卒業シーズンですね。
私が大学院を修了したのも随分と昔のことに感じます。無事に修了できた方はおめでとう!なのですが、残念ながら留年する方もいます。今回は大学院の留年について書こうと思います。
なお、私が以下に書くのは税法免除の法学の大学院についてですので、その点ご留意ください。
大学院は真面目にやってても留年する
冒頭タイトルの「大学院で留年するには?」もわざと「留年するには?」で書いています。無事に修了される方がほとんどですが、留年する方には留年するだけの理由があると私は思いますので、今回はそれを書いています。
このブロックのタイトルにも書きましたが、大学院は真面目にやっていても留年するということです。大学の留年は大体が遊んでばかりで授業に出ず単位を落としたケースがほとんどだと思いますが、大学院はもう少し厳しいということです。
大学院のゼミ以外の授業でも毎回出席したけど単位が取れなかったというケースは珍しくありません。
この「真面目に」というのが曲者で、修士生なりに色々と調べて発表をしても、その授業の担当先生が要求する最低ラインを超えていないと評価してくれません。やり方が間違っているということです。
もう少し具体的に書くと、私が所属していたのは法学研究科でしたので、法律系の授業において、判例研究などを発表するわけですが、法律的な観点から調べて各ポイントを抑えた発表しないと単位が貰えないということです。
ただ単にやみくもに調べただけではダメということです。
また、ゼミ以外の単位と同じですが、単にやみくもに書いただけでは修士論文は完成しません。正しい方向に向かって努力する必要があります。
頑張ったから単位取れたというのは大学生までです。
指導教授の言うことを聞かない
前のブロックではゼミ以外の授業の話を書きましたが、ゼミの授業でも同じです。ゼミの指導教授の言うことを聞かないと必ず留年します。
指導教授と喧嘩したなんてのはもってのほかですが、喧嘩しなくとも指導教授のアドバイスを素直に受け入れないと留年します。
これは指導教授の言うことに従わなかったので教授が腹を立てて単位を与えなかったということではありません。(気の短い教授はあり得るのかもしれませんが)
教授の修論に対するアドバイスは的確に的を得ています。今まで何十人もの修士生を見てきているわけですから「このまま進んでいったら危ないな」というのは経験上分かっています。
教授が危ないといえば危ない状況になっているということです。
にも関わらず、「いや、自分がこう考えているのでこのまま論文を進めよう」とアドバイスを受け入れないでそのまま突っ走る修士生が残念ながら一定数います。
大学院では手取り足取り教えてくれることはありませんが、指導教授がストップを掛けるなら素直に受け入れましょう。
マラソンで言えば、私たち修士生は初マラソンに挑戦、指導教授は経験豊富なマラソンコーチです。
コーチの言うことを素直に聞いた方が無事にゴールできる可能性が上がります。
指導教授も人間ですから、素直に言うことを聞く修士生と全く言うことを聞かない修士生・・・論文の終盤作業で困ったときに、最後の最後に手を差し伸べたくなるのはどちらでしょうか?
ゼミの同期と仲良くしない
修士論文の作業は長くて辛くて苦しいです。指導教授に厳しい指摘を受けることも何度もあります。手詰まりと感じることも何度もあります。そのような中で同じ環境にいるゼミの仲間はとても頼りになります。
私自身も同じゼミの同期には何度も助けられました。自分以外の人が研究しているテーマについて話を聞くことは勉強にもなりますし、違うテーマであっても自分の論文に役立つ話は沢山出てきます。
仲間同士で励ましあったり、時には厳しい意見を言い合ったりすることで良い論文ができあがっていきます。
特にM2(大学院2年目)になると論文の進捗状況がゼミ生によって相当差が出る時期があります。
ゼミ生同士で普段から話をしていると「あれ?もしかして俺の作業遅れてる?」「Aさんは頑張ってるんや!私も頑張ろう!」とお互いによい刺激があります。
これが誰にも絡まずに1人でやっていると、自分の状況が見えません。
先ほど書いたマラソンと同じです。1人で走っているとペースが遅れていること自体に気付きません。また、遅れていると気付いてから追い上げるにも、1人でペースを上げるのはとても難しいです。
自分の論文作業が滞っているのなら、まずはゼミ仲間に相談するといいです。他のゼミ生というのは自分の論文テーマについてそれほど詳しくないので、逆に新鮮な目で見えています。いわゆる岡目八目の状態です。「それって、結局〇〇ってこと?」と思いがけないアドバイスが出たりします。
折角同じ時期に大学院に入った仲間ですので、お互い切磋琢磨して良い論文を書いてください。
私も大学院を修了して何年も経ちますが、大学院の同期とは今でも仕事の相談や飲み会で頻繁に連絡を取り合っています。
修士論文は一般の方が想像しているよりも、遥かに辛く苦しい作業です。
色々と書きましたが、修士論文は1人では決して書けません。指導教授の指導を受けて、ゼミの仲間と一緒にゴールを目指すことでようやく完成することを最後まで忘れずに論文を書いてください。
でないと簡単に留年しますよ。