ありがたいことに私の大学院の話を読んでくださる方がいるみたいなので、今後も私の覚えている範囲で大学院ネタも書いていきます。今回はゼミ以外の発表について書きます。
ゼミ以外の発表は数少ない判例研究の練習の場である
税法免除を目的とした大学院へ行く場合、学科は法学研究科になると思います。他の大学院の授業内容は詳しく知りませんが、法学の場合は法律の種類に関わらず、大体が判例研究の発表になると思います。
ゼミ以外(租税法以外)の判例研究は租税の修士論文とは全く関係のない内容なので、一見役に立たないように思いますが、この判例研究のフォーマットというか形式は、基本的には租税法でも租税法以外でも同じです。
- 判例、裁判例の要約
- 裁判での争点の整理
- その判例を扱う主要な文献の内容確認
- 学説、過去の判例や裁判例の確認
ものすごく簡単に書きましたが、この流れは税法論文の章立てと基本的には同じです。
ですので、特に法学部卒でない人がこの判例研究の形式に慣れる必要があります。このゼミ以外の発表が後々の論文作成に役立ちます。
具体的には判例や裁判例の調べ方です。データベースの扱い方、参考文献の調べ方など税法の論文を書くうえで不可欠な知識です。
データベースは検索のやり方が悪いと欲しい情報がヒットしません。また、参考文献も古い文献なら、図書室の地下資料から見つけ出して、1ページずつコピーしないと手に入らないものもあります。資料集めは地味で面倒な詐欺ですが、いい論文を書こうと思ったら、この資料集めを沢山する必要があります。
そして、ゼミ以外の法学の先生方から法律的な視点からの意見を聞けます。私が大学院生時代に「やはり法学の先生は自分達とは目の付け所が違うなぁ」と思う事が何度もありました。ゼミ以外の先生から得られるものは大きいので、そこで得たものを自分の論文作成に取り組んでください。
とは言うものの、仕事や税理士試験勉強なども同時にされている方もいると思います。大学院の全ての授業を頑張ると疲れるので、ゼミ以外の授業はそこそこ頑張って下さい。
ゼミ(論文指導の授業)だけは手を抜かずに真剣に取り組んで下さい。論文作業をサボると留年する確率がどんどん上がりますよ。