2023年も1月の月末となりました。この時期からなのか私のWebサイト内では修論ネタのブログの閲覧数が増えています。(閲覧数自体は大した件数ではありません)そこで今回は私の書いた記事「修士論文の文字数は勝手に増える」の記事に関連した話ということで、論文の章立てについて私なりの考えを書きます。なお、私が書いた修論は税法の論文です。
章立てが決まるまでが結構大変
章立てが決まるまではまだまだ論文の完成は程遠いです。と言うのも、章立てが決まっていない=何を書くのか決まっていないという状態です。自分の論文の完成形が想像できない状態で論文作業を進めるのが非常に辛いです。
「えっ?章立てなんか最初の研究計画書を書いたとき(あるいは入学後に決めた章立て)に決めてますけど?」と主張される皆さん・・・
本当にその章立てで最後まで書けますか??
私の大学院の同級生は約20人ほどいますが、ほぼ全員が入学後に決めた章立てを変更しています。
しかもその変更は1度や2度ではありません。
私自身も章立ては数十回は変更しています。章立ての入れ替えはもちろん、丸々1つの章を削除したことが何度もあります。
章立てを何度も変更する理由について
なぜそんなにも章立てを変更しないといけないのか?
答えは、修論の完成形が自分でも分からないからです。
設計図というのは完成形が見ているからこそ書けるものです。私たち修士生はほぼ全員が修士論文を書いた経験がありませんので、税法の論文の完成形が分かりません。単に著名な教授が書かれた論文は見たことがあっても、実際に自分では書いた経験はありません。
やったこともないことについての完成形なんて、書く前から分かるはずがないということです。
「じゃー研究計画書や最初の章立ては意味が無いのでは?」
という話かと言うと、そういうことではありません。
まず最初に目標物を決めないと、どっちを向いて走り出したらいいのか分かりませんので、最初の仮のゴールとして研究計画書や最初の章立てをするということです。
実際に論文作業を進めながら、その仮のゴールを少しずつ修正していきます。ゴールがズレればゴールまでの道順(章立て、論文本文)もズレますので修正していきます。
結局修論は書いている最中は常に章立てや内容が変化します。
パズルでも何でもそうですが、色々試行錯誤するなかで納まるとことに納まっていきます。
章立ての流れについて指導教授を納得させることができるか?
大学院や指導教授によって指導内容が異なりますが、大まかな流れとしは、どこかのタイミングで何度か自分の論文の章立てについて指導教授と面談する機会があると思います。
そのときに指導教授から100点をもらえることはまずありませんが、教授が要求する最低限のレベルに達していれば章立てに関して承認されると思います。
私は章立てに関しては随分と苦労しましたが、最後の最後に指導教授から「ちゃんと論文の流れになっている」とほんの少しだけ認めていただけました。(その後も厳しいダメ出しは続きましたが)
指導教授は今までの経験から修士生の章立てを見れば、本文を見なくてもある程度の論文の内容は把握できるそうです。教授が章立てに関してダメ出しをするということは、まずその章立てでは論文が完成しないということですので、言われたとおりに再度章立ての組みなおしが必要です。
章立てが決まれば、論文の完成形が少しずつ見えてきますので、まずは論文の章立てをしっかりと考えてみましょう。