税理士試験の税法免除大学院選びで最も重要なことは「指導教授に租税法の研究実績があるか?」ということです。租税法の研究実績=租税法の論文を書いているか?ということです。
その教授が租税法の研究をしているか?は今まで執筆してきた論文タイトルを見れば分かります。サイニーなどで検索すればすぐに分かります。
大学院のHP案内などで税法免除を謳っている大学院は数多くありますが、担当指導教授の研究分野や論文は必ずチェックしてください。国税審議会は指導教授の研究分野についても細かく見ています。租税法を研究していない教授であれば、当然税法についての論文指導はできないという判断です。
その教授自体がダメということではなく、目的の税法免除のための指導教授に適していないというこです。
なお、国税庁HPに「租税制度の経済的な側面あるいは政策的な側面の研究については、それらが我が国の税法を基礎としたものであり、かつ、税法に属する科目等と密接に関連するものである場合は、税法に属する科目等に関する研究に該当することになると考えています。」と記載されていますので、租税法以外の経済学に関する論文も一部認められています。
ただ、上記の通り、経済の論文については色々と条件が付いていますので、指導教授の研究分野や修士生の論文テーマによっては上記の要件を満たさず税法免除とならない可能性は否定できません。
私は法学研究科出身ですので、そのほかの経済研究科の税法免除がどのような感じなのか?は全く知りません。もし行けるところが経済研究科の大学院しか無ければ、そこへ行くしかないですが、法学と選べるのであれば、わざわざリスクを負う必要はないということです。
現に私の知人の大学院(経済研究科)で国税審議会で却下されたというケースを聞いています。却下された原因までは聞いていませんが、却下された理由は今まで書いてきた通りだと思います。
昔は財政学などの分野でもOKだったみたいですが、年々国税審議会のチェックは厳しくなっています。確実に税法免除をしたいのなら、法学研究科の一択だと私は思います。
これは余談になりますが、大学院という場所は、「どこの大学院を出た?」よりも「どの教授から指導を受けたか?」が重要です。確かに有名な大学院を出れば履歴書に箔が付きますが・・・。