本日は2021年2月22日です。税理士試験の受験生は、確定申告業務で残業が続き、勉強時間を確保するのが難しくなっている時期だと思いますが、毎日勉強できていますか?
本日は国税徴収法の理論暗記について書こうと思います。私はどちらかと言えば、理論暗記は時間が掛かっていた方だと思います。ですので、国税徴収法の理論暗記で苦戦している人の気持ちがよく分かります。国税徴収法の理論暗記に苦戦している人への参考となれば幸いです。
国税徴収法が他の法人税などの税法と根本的に違うのは、国税徴収法が税額確定後の手続法であるということです。国税徴収法は計算とリンクしていないので、理論の文字だけを見ても覚えにくいです。
国税徴収法を暗記するコツは他の税法と同様に各理論の理解することですが、具体的には「その理論に書かれている状況をイメージできるか?」ということです。
先程も書いたように国税徴収法は手続法です。国税徴収法は徴収職員が手続や判断に迷わないように色々規定してあげている訳です。徴収職員には自力執行権が認められているといっても、先に色々ルールを決めてあげないと判断に困るわけです。国税徴収法はその判断に必要な根拠規定を書いてあげています。
例えば、捜索の権限の規定についてですが、「捜索の時間制限」では夜間の捜索を原則禁止しています。この規定は徴収職員が捜索していて、夕方の日没になった時点で捜査続行か?捜査中断するのか?を徴収職員に判断させるための根拠となる規定です。
また、同じく捜索の権限の「出入り禁止」では、原則滞納者に関係ない者の捜索場所への出入りを禁止しています。徴収職員が捜索していて、取引業者が入り口から入ってきた時点で、取引業者を捜索場所に入れて良いのか?ダメなのか?を徴収職員に判断させるための根拠となる規定です。
捜索をしたけど何も差し押さえしなかった場合は、手ぶらで帰ってこずに、捜索調書を書いて、捜索に関わった人に渡してくるようにルールを決めている訳です。他には官庁と協力せよ、現場では身分証明してこいなど。
特に事例問題では、問題文を読んたときに、問題文の場面が具体的にイメージできれば、どの理論を中心に書けばよいかが見えてくると思います。理論暗記でもその規定に書いてある場面をイメージしながら暗記すると暗記が楽になります。