2月に入ってから新規で税理士事務所に確定申告を頼むと、どういう扱いを受けるのか? 税理士事務所側から見た私の個人的な感覚で書こうと思います。
税理士事務所は1月から忙しい
1月末になり、私の所属する事務所でもシーズン業務が忙しくなってきました。今やっている業務は、法定調書・給与支払報告書・償却資産税申告書の作成とその電子申告です。
私の所属する事務所は仕事量はそれほど多くありません。むしろかなり少ない方ですが、それでもこれらのシーズン業務には結構な時間を取られます。
他の事務所では既に残業をして対応しているところもあると思います。(決して残業が良いとは思いませんが)
この法定調書・給与支払報告書・償却資産税申告書の提出期限が1月末ですので、だいたいの事務所はこれらのシーズン業務が終わってから、確定申告業務に取り掛かります。
ですので、2月に入ってから確定申告業務にようやく取り掛かるという事務所がほとんどだと思います。
税理士事務所の2月=12時過ぎのランチ店
見出しが少々分かりにくいですが、2月に入ってから税理士事務所に確定申告を新規で頼むと、12時過ぎのランチ店でご飯を食べるような状態になるということです。
12時過ぎのランチ店はどこでも込み合っています。お店にすぐに入れなかったり、席に座ってもすぐに注文が通らないこともあります。注文しても料理が来るまで結構待たされることもあります。
税理士事務所も同じです。まず新規で確定申告の依頼をしても、既存顧問先の対応があるので、新規顧客の初回面談日が後回しになったり、面談可能な日時がほとんどない場合もあります。
そして、ランチ時間の飲食店の店員は忙しいので、対応が丁寧でなかったりすることもあります。
税理士事務所でも、確定申告シーズンは特に忙しく業務に追われているので、余裕のない事務所職員は丁寧な対応ができてなかったりすることもあると思います。(決して横柄な態度を取る事務所を擁護するわけではありません。)
別の記事「確定申告はいつまでに依頼すべき?」でも書きましたが、私が個人的に考えているのは、新規の確定申告の依頼は1月末までです。
2月に入ってからの確定申告の新規依頼は、事務所内がバタバタ忙しくなっているところに依頼を持っていくことになるので、おススメしません。
担当者は既にキャパオーバー状態
税理士事務所では各担当者が確定申告の業務を担当します。その担当先の割り振りは所長か幹部が割り振ります。
所長は自分の売上が増えて儲かるので、基本的には新規依頼はどんどん取ります。
一方で、担当者である職員は、担当先が増えてもそれほど給与が増えることはありません。
そして、ここで一番の問題は、ほとんどの税理士事務所職員は担当件数が多すぎるということです。
詳しくは、また別の記事に書こうと思いますが、事務所の規模を維持する結果、そのしわ寄せが職員に来ます。
税理士事務所に勤める私の知人のほとんどが、確定申告シーズンは残業・休日出勤をしています。
事務所職員が定時に帰れないということは、確定申告シーズン中は既にキャパオーバーの状態です。
「もうこれ以上確定申告の担当先を割り振らないで欲しい」というのが、全国の税理士事務所職員の本音です。
そんな状態の中で、新規の依頼が来て担当先として割り振られた事務所職員はどんな反応をするか?
・・・書くまでもないですよね。
2月に確定申告の新規依頼をするという事は、そういうことです。
繰り返しになりますが、忙しいからといって決して丁寧な対応をしなくても良いとは思っていませんので。