「確定申告の無料相談会場は無くなります」。これは私だけが言っているのではなく、税理士会の支部の幹部の方も同じことを言っています。数年で全ての無料相談会場が無くなるということはありませんが、5年後~10年後には間違いなく無くなっている、と言い切っていいと思います。
現に税理士会のみならず、税務署サイドが窓口対応を縮小しており、「申告はスマホで(=窓口には来ないで)」とアピールしています。
税理士会の無料相談会場の担当は、主に税務署からの税理士会への要請で実施しています。ですので、その要請元の税務署が窓口対応を減らすスタンスを取っているので、要請先の税理士会も足並みを揃えます。
はっきり言って、税理士側の無料相談担当はボランティアです。日当は出るものの微々たるものです。特に毎年2月の確定申告シーズンの無料相談担当は、自分の仕事の繁盛期と重なります。仕事量の少ない私の事務所でさえ、その負担はそれなりになります。
2025年2月の平日は19日間、私は3日間の担当です。半日仕事ですが、移動時間や準備事後時間を含めるとほぼ終日拘束されます。残業したら?土日祝も仕事したら?という意見もあるかもしれませんが、ボランティア仕事が本業を拘束しているというのは、どう考えても良くない状況です。
このように思っている税理士がほぼ全員だと思います。ただ私を含め大半の先生は「それでも地域の方のお役に立てれば」という想いでやっているかと思います。と同時に、先ほど書いたボランティア仕事が無くなればもっと本業で稼げるのでは?と思っているはずです。
我々税理士を担当させるという事については、莫大なコストが発生しているという部分にもっと焦点を当てないといけないと思います。
今はインタネットやスマホで自宅から申告できる時代です。画面の指示に従って入力すれば申告書ができます。もはや確定申告時期の無料相談会場の役割は終焉を迎えたと言えます。
わざわざ寒い中、長蛇の列にならんで無料相談会場で申告してもらう必要はあるのでしょうか??