開業で失敗する人の共通点として、売上の見込みが甘すぎるという点があります。
事業をはじめれば簡単に売上が上がる!と思っている方が数多くいます。そして、その甘い予測に基づく収支計画をするので、資金がすぐに不足して手詰まり、倒産や廃業するというケースが後を絶ちません。
ですので、売上が伸びないことを織り込んでおく必要があります。
私の場合で言えば、開業当初の売上予測の1/3だったとしても、2年以上は生活に困らないように自己資金に加えて、念のために操業融資を受けて、現預金残高を確保しました。幸いにも売上は予測通りだったので、操業融資の預金には一切手を付けずに済みました。
どんな業種業態でも必ず売上の上下はあります。決して調子の良いときばかりではありません。
売上が下がることを想定したうえで、それでも事業継続に支障がない状態にしておく必要があります。
特に資金は減り出すとあっという間に無くなります。内部留保を厚くしておく、社長の個人資金を予備資金として確保しておきましょう。
そして、売上が上がった分ですぐに高級外車を買ってしまったというようなケースも危険です。現預金から車両になった瞬間に財産価値は大きく下がります。再び資金が必要となっても、車両を手放さないといけず、売却できたとしても、その売却額は当初の購入額よりもかなり下がります。(一部例外もあるようですが)
高めに設定した役員報酬金額を基準に住宅ローンを組んでしまったので、売上が下がってきても役員報酬を下げられないというケースもあります。
開業前に事業がうまくいうように色々考えるのは当然ですが、うまくいかないときの対応策も事前に考えておく必要があります。