kindle読み放題で読んだ松波竜太著『借入は減らすな』という本の中で、「売上が増えると資金が不足する」というワードがとても印象に残りました。今回はこの「売上が増えると資金が不足する」という現象について私自身が思うところを書きます。
なぜ「売上が増えると資金が不足する」のか?
なぜ「売上が増えると資金が不足する」のか?
一般の方にはピンと来ない方もいるのではないでしょうか?
「売上が増えるのなら、その売上代金の入金が増えて資金が不足するどころか増えるのでは?」と考えると思います。
その通りなんです。資金は増えます・・・・問題はその資金が増えるタイミングが遅いといういうことです。
ですので、もう少し詳しく書くと、売上が増えると資金が「一時的に」不足するということです。
資金は棚卸、売上債権、そしてまた資金にというサイクルでくるくる回っています。
このサイクルの途中で仕入や経費の支払が発生すれば資金を必要となります。
景気の良いころにあった黒字倒産はまさにこれです。来月には多くの売掛金が回収できるのに、今月末の支払いの資金が不足してしまったという訳です。
運転資金不足は借入で対応すればいいが・・・
売上減少だけが運転資金不足の原因ではないということです。
売上が上がる確率が確実なら借りた方がいいしですし、金融機関も喜んで貸してくれます。
一方で売上減少した場合も運転資金は不足します。
この場合もほとんどの場合は金融機関が融資してくれますが、多くの会社は融資を受けた時点で安心してしまいます。
確かに直近の資金不足の問題は融資によって解消しましたが、これはあくまでも一時的な処置です。
融資を受けている期間内に売上を上げる対策をする必要があります。
売上が良かったことろ比べて、何が変わっているのか?何が変わっていないのか?会社の状況をよく観察したうえで、現状打てる対策をする必要があります。
結局売上が上がっても下がっても借入はすることになるという話でした。
皆さんはご自身の会社の預金や借入金の金額が、現在どれくらいか把握されていますか?