「ストレスから逃げる」は独立した税理士が口を揃えて言っています。特にブログをされている税理士は皆さんは必ずこの言葉を書かれています。今回はストレスについて私が考えていることを書きます。
ストレス発散ではなくストレス自体を貯めない
「ストレス発散」は「ストレスから逃げる」と似ているようで全く異なります。ストレス発散は一時的にストレスが溜まっているのに対して、ストレスから逃げるはそもそもストレス自体がありません。
ストレスから逃げてますから、ストレスに遭遇しません。
ストレスのたとえ話で、重い荷物を持つ話があります。
重い荷物を一瞬だけ持つのは、それほど苦ではありません。1時間持ち続けると結構疲れます。1日中持ってると肩や手が痛くなってしまう、苦痛でとても耐えられないという話です。
このたとえ話で重要な点は、この荷物=ストレスを持ててしまう、持ち続けてしまうという事です。
ストレス発散して一時的にストレスから解放されたとしても、ストレスの原因自体を無くさない限りは、結局ストレスはまた溜まっていきます。
そんな訳で、冒頭に書いた独立した税理はストレスの原因自体を無くす、つまりストレスから逃げているということです。
中にはストレスだらけの独立税理士も一定数存在すると思いますが。
ストレスの嗅覚が働く
私が読んだブログのある税理士は、ストレスになりそうな予感が働くそうです。鬼滅の刃の竈門炭治郎のようにストレス嗅覚が働くらしいです。(以下、竈門税理士とします。)
竈門税理士はストレスの臭いがする仕事や人と合わないようにしているそうです。
具体的には、仕事の依頼が来ても断る。面談してもすぐにクローズする(長々と話さない)そうです。
竈門税理士はストレス回避行動をかなり徹底している印象でした。
私にも何となく分かる気がします。
私は税理士業界で15年ほど働いていますが、長年この仕事をしていると、初めてお会いする方の性格や業績などは初対面の数分で何となく分かります。(あくまでも何となくですよ、たまに予想が外れたりもしますが)
皆さんも経験あると思いますが、初対面の印象で自分に合う、合わないのイメージは恐らく大抵の場合、その後も変わらないと思います。全然知らない人同士なら、会わないと思えば次に会うことはありません。
一方で税理士を含む仕事関係の場合、たとえ自分に合わなかった人であっても、定期的に仕事で会わなければなりません。特に会社員であれば、「あの人と合わないから、担当を変えてくれ」なんて言えません。
昔勤務していた事務所では、そのような担当先の訪問は前日の夜から嫌な気持ちになっていました。
私は現在(2022年)40歳ですので、税理士として仕事が出来るのは20年ぐらいです。60歳を過ぎても税理士は続けますが、税理士としてまともに活動できるのはせいぜい20年ぐらいが限度だと考えています。
現時点の40歳でも20代や30代前半の頃に比べると、仕事するときの集中力や処理スピードは落ちているのを自覚しています。(なので、若い時にテンキーで入力していた仕訳をCSVデータなどを利用して能力低下部分をカバーするようにしています。)
そして、この20年間から睡眠時間や自由時間を差し引いていくと、税理士としてまともに仕事ができる時間はそれほど多くありません。ざっと計算しても30,000時間を切っています。
ようやく税理士登録したところですが、既に終わりがうっすら見えています。
そう考えると、引き受ける仕事と断る仕事の選択は大変重要です。ストレスが溜まりそうな仕事は極力引き受けない、断ることが今後も出てくると思います。
確かにお金は必要ですが、時間と健康はお金よりも大切だとここ数年で考えるようになりました。
今日は2022年3月11日です。健康で家族揃って笑って暮らせることを改めて感謝したいと思います。