もうずいぶん前の話ですが、当事務所の電話に知らない番号から電話が掛かってきました。話を聞くと「会社の決算書は自分で作ったので、申告書だけ作ってくれませんか?」ということでした。
「申告書だけの作成は当事務所では引き受けておりませんので」と回答すると、以下の様なことを言われました。
- 介護事業を経営している会社(詳しい事業内容は質問せず)
- 今月が申告月(申告期限の約1週間前の時点)
- 決算書まではバッチリ作っている(勘定科目内訳書などの作成は不明)
- 料金は10万円ぐらいで依頼したい(申告書だけなので安く済ませたい?)
……怪しさ満載です。重ねてお断りしました。電話を切る際に「その条件で引き受けてくれる会計事務所は、まず無いですよ。」と伝えておきました。
私は会計事務所職員として仕事柄、一般の方から「経理はバッチリです」という言葉を聞くことがありますが、まず経理処理が間違ってます。
正確には税法を解ってない経理処理になっているということです。
このページをご覧になっている皆さんは、それぞれの方が各分野の専門家だと思います。
自分が専門としている分野の仕事で、その分野に詳しくない人が作った得体の知れない部品や資料を、中身を確認もせずにそのまま使おうと思いますか?
露骨な表現ですいません。でも、冒頭に話した申告書依頼の話は、そういう内容の依頼だという事です。