「経営とは例外管理である」という言葉を勤務時代の所長から教わりました。要は通常業務はベルトコンベアーに乗せて自動化した流れで処理し、ベルトコンベアーの流れから外れたもの、つまり例外に対してだけ対処すればいいという考えである。(もちろん業務フローのベルトコンベアーの設計に注力するのは言うまでもないが)
さて、この例外というのが大変厄介で業種業態問わず、その対応に多くの経営者が腐心している。
私のような1人事務所でさえ、この例外というのが存在する。
数十件、数百件あるお客さんのうち、たった1件だけ通常とは違う処理をしなければならないという作業もあるだろう。
税理士事務所で言えば、FAXしか使っていない会社といったところだろうか?私の事務所でもFAXを扱う件数は減らしたが、それでも0件にはなっていない。(通常のFAXではなく、メール機能でFAXを使うインターネットFAXで対応している。)
でこの例外処理の厄介なところは、普段とは異なる仕事なので準備や作業自体に時間が掛かったり、普段やらない作業なのでミスが生じやすい。ベルトコンベアーで自動化した動きと、手作業の対応、どちらが効率がいいか?比較するまでもない。
この例外の対応で追加料金を請求できる場合はまだマシなのだが、業種業態によっては請求できないケースも多い。私自身も「FAXでの対応なので追加○○円」は言いにくい、というか追加で料金をいただいてしまうと、FAX対応をせざるを得なくなってしまう・・・・追加○○円の小銭稼ぎが目的でなく、例外のFAX対応を無くしないというのが本音である。
色々書いたが、例外というのはゼロにはできないが極力減らしていくことが重要だと思う。
お客のニーズに応えることは大切であるものの、何でもかんでも要望に応えるのも例外が発生する原因であり、どこかで線引きすることも必要ではないか?と最近考えている。
(今日はいつもの「ですます調」とは少し変えて書いてみました。深い意味はありません。)