税理士資格の無資格者は責任が無い、と言うよりは「責任が取れない」です。その証拠に税理士職業賠償保険(税理士業務に関して訴えられた場合に使う保険)の加入者は有資格者の税理士のみとなっています。無資格者はそもそも責任を取る立場にないということです。
少々厳しい言い方をすると、無資格者は小さな子供で有資格者が保護者という感じでしょうか?子供の行動は全て親の責任ということです。
SNSで無資格者の職員が上司税理士へ税務リスクの危険性があることを説明しても、その上司税理士がその税務リスクを検討しないという趣旨の書き込みを見ました。
無資格職員はその税務リスクを上司税理士へ報告するだけで十分です。その先の税務リスクや万が一の場合(訴訟に発展した場合)のことは上司税理士が判断することであって、無資格職員があれこれ意見することではありません。
私も受験生勤務時代に所長先生から「君たち無資格者は半人前」という言葉を何度も聞かされました。当時はその半人前という言葉に毎回腹が立っていました。
ですが、今振り返ってみると本当に半人前だったと思います。この税理士業界で仕事するうえで税理士資格を持ってようやく一人前です。その資格がないということはまだ半人前です。多少実務ができたとしても半人前です。
なぜ半人前なのでしょうか?それは冒頭にも書いた通り、「無資格者は責任が取れない」からです。厳密に言えば税理士法上、税務に関する仕事は税理士資格を持っていないとできません。
自分のした仕事の責任が取れて、初めて一人前。私はそのように思います。