私が実践する売上アップコンサルの毎回のゴール(その回のコンサルの結論)は、他の専門コンサルからすると「なんじゃそりゃ?」という内容ばかりだと思います。今回は売上アップコンサルの毎回のゴールについて書こうと思います。
自分で考えたことでないと人は動かない
子供がよく「勉強しなさい」と親に言われますが、大概は勉強しません。もちろん仕方なく勉強する子もいますが、基本的には言われているうちは自分から勉強しません。
社長も同じです。その業種の専門コンサルタントが「この業種は○○という手法が有効なので、この手法を使って△△をすれば売上は上がります」と言ったところで、実際に動く社長はほんのわずかです。
このように言われたときの社長の頭の中は、次の通りです。
「そうは言っても、うちの会社では○○の手法は有効じゃないんだよなぁ」
「○○の手法と言われても、××がネックでできないんだよなぁ」
「そもそも、俺は○○の手法が嫌いなんだよね、やりたくないなぁ」
・・・・先ほどの勉強嫌いの子供と同じです。他人から言われている間はやりません。
私自身も本気で取り組んだのは、大学卒業後の税理士試験勉強からです。
社長も専門コンサルから言われるのではなく、自分の頭で考えたことは必ず自分で動こうとします。
社長が出来そうなゴールを設定する
これも子供のテストの点数と同じです。毎回20点しか取れない子供は急に100点は取れません。まずは30点、場合によっては21点でもいいわけです。21点でたった1点アップでも10回続ければ10点アップです。この繰り返しです。いきなり80点を目標にした結果、結局同じ20点しか取れなければ目標に届いていません。
会社の売上をアップするというのは簡単なことではありません。外部環境の変化などを無視すれば、少なくとも従来のやり方を変える必要があります。同じやり方では同じ売上しか上がりません。
このやり方を変える、何かを変えるということについて、社長ができそうにないことを設定してしまえば、絶対に社長はやりません。というかその社長にはできる能力がないので、やりたくてもできません。
またまた子供の勉強の話ですが、1日の勉強時間が1時間しかできない子に、「毎日5時間は勉強しなさい」と言ったところで、1時間しか座れませんので、結局は1時間しか勉強できません。毎日5時間の勉強するスケジュールを計画したところで全て無駄な計画です。
毎日1時間しか勉強できない子には、1時間だけの勉強スケジュールを組んであげる必要があります。
社長も同じです。
私が売上アップコンサルで実際に提示したゴールの具体例
- リース会社に設備機械の見積書を送ってもらうように電話する
- 初めて来客したお客さんに「今日はどちらから来られましたか?」と声がけする
- 社内の○○さんに「△△の問題について、どのように考えていますか?」と聞く面談の場を設ける
- 営業社員全員に取引先訪問の最後に「何かお困りのことはございませんか?」と聞いて、その内容を社内で共有する
冒頭でも書いた通り、専門コンサルからするとまさに「なんじゃそりゃ?」の内容ばかりです。私も自分で書いていて、本当に大したことを言っていないなぁというのが正直な感想です。
ただ、この「なんじゃそりゃ?」の内容が相談者本人にとってはとても重要な内容で、どの具体例もその後の売上アップの成果(又は売上アップ以外の成果や結果)に繋がっています。
みなさんもここに書かれた具体例を見れば、「こんな内容は誰でもすぐにできるやん!」と思われていると思います。
その通りです、誰でもすぐにできる内容ばかりです。でないと社長は動きませんので。
足が速く走りたい子供にトップアスリートの練習方法や体の構造の理論を説明したところで、内容が難しすぎて結局は何をしたらいいか分かりません。
私がもし一言だけ教えるのなら「ヒザを高く上げよう」とだけ言います。(地面からの反発、腕振りなどほかの要素はバッサリと切る、一度に教えても全部できないから。)
トップアスリートの練習方法や体の構造理論を説明するのが専門コンサルとすれば、「ヒザを高く上げよう」というのが私が習った売上アップコンサルです。
中小企業の社長や個人商店の店主に対して、どちらの方法が効果があると思いますか??