2022年1月11日に、区役所での無料税務相談会に相談員として行ってきました。今回はその無料相談会で体験してきたことを書きます。(守秘義務があるので、ふわっとした内容でしか書けませんが。あと相談会場の写真の看板が完全に影に隠れてしまってます。帰りに急いで撮影したので失敗です。)
無料税務相談会での相談は相続税(贈与税)と所得税の相談がほとんど
事前に想定していた通り、無料税務相談会に来られた方の質問は、相続税(贈与税)と所得税(特に年金の雑所得)の相談がほとんどでした。
というのも、このご時世、ネットである程度の税金に関することは調べられます。
なので、ネット検索自体を全く使われていない年配の方が多いだろうという予測の通りでした。
中にはしっかりと事前に調べたうえで、合っているか確認で相談会場に来られた方もいました。
事業所得や法人税を得意とする私には、慣れない質問が多く、税務ハンドブックを見ながらの対応となりました。
(間違っていると後で問題になるので、念のために毎回税務ハンドブックを見て確認したうえで回答していました。)
個別事案や即答できない相談は回答できない
相談の中には完全な個別事案や即答できない相談もありました。無料税務相談会では、その様な相談は受け付けていません。
わざわざ足を運んでもらって相談事を解決しないまま帰って頂くのが少々申し訳ない気持ちでしたが、無料税務相談会ではやむを得ないと思います。
無料税務相談会では相談者への注意事項にも書かれている通り、相談は1人30分程度で一般的な質問に限ります。
この「一般的な質問というのがどの程度の質問か?」
という疑問がありますが、私が所長から聞いていた目安は「税務ハンドブックに載っている程度の内容」という事です。
一緒に相談員をした先輩税理士からも、「分からない事や難しい質問は答えなくていい」とアドバイスをもらいました。
税務ハンドブックというのは、税理士業界の人間は必ず持っている本です。各税法の要点がコンパクトにまとめられており、実務でもよく使います。
この税務ハンドブックには大体の事は載っていますので、ここに載ってないない様な質問であれば、自分が知らない限り即答できません。
仮に自分が知っている事であっても、100%間違いないと自信が無ければ、その場で即答はできません。
限られた相談時間内なので、相談者が(意図せずに)重要な内容を言わなかった場合、真逆の回答をしてしまう恐れもあります。
この様な理由から、無料相談会場では時間内に完全に対応できない場合があります。
そんな訳で、相談者ご自身で調べても簡単に答えが出てこないような相談事や質問は、無料相談会では即答できない場合が多いと思います。
どうしても無料にこだわるのなら税務署への個別相談へ行ってください。
可能であれば、有料(初回相談無料を含む)の税理士事務所への個別の相談をすることをお勧めします。